打ち上げ花火、君の隣で涙する
「そういえば、菜乃花は?来ていない

の⁇」私は渚に尋ねた。

「菜乃花のじーちゃんが倒れたらしく

て。そのお見舞いに行くから来れない

らしい。」

「そっか…心配だね。」

菜乃花のおじいちゃん大丈夫かな?そ

う思っていると、

「そんな顔しないで菜乃花の分まで花

火楽しむんだろ?ほら、いくぞ。」

と言い、私の手を握って歩き始めた。

下駄に慣れない私を考慮して歩幅を合

わせてくれている。そんな渚の優しさ

に私の胸がキュウとしめつけられた。

ああ、やっぱり私、渚が好きだ。





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