The Guardian Legend
一気に少年の剣を押し返し、退かせた。
輝希の左手は紅蓮の炎に包まれていた。その炎は直ぐに剣へと乗り移る。
「龍波炎斬!」
さっきの空破斬と似たような感じだが炎をまとった龍が少年目掛けて迫り来る。
「ちっ…」
少年は剣で受け止めることを諦め、かろうじて交わした。
だが右手に火傷を負ったようで、右手を抑えていた。そして少年は口を開けた。
「…あんたの名前は?」
「真田輝希だ。あんたは?」
「玲音(レオン)だ」
「玲音、いい名前だね」
「…真田輝希、おれはあんたにリベンジを誓う」
「あぁ。いつでも受けてやるよ」
「勘違いするなよ。お前を消すという意味だからな」
そう言い残し玲音は疾風の如く去って行った。
「輝希!大丈夫?ケガはない?」
隆志が心配そうな顔で見つめる。
「大丈夫だよ。久しぶりに使ったよ。炎龍(エンリュウ)を…」
さっきまで炎に包まれていた剣をしまい、左手に目をやった。
すると左手の甲には赤い模様が浮かんでいた。
それこそ守護獣の証。