The Guardian Legend
もう辺りは夕暮れとなり街は茜色に染まっていた。
玲音との戦いについて振り返りながら家路までの道を歩く。
「あなたを助けようと思ったら氷馬(ヒョウマ)が手を出すな忠告しました。
氷馬の言う通り、僕が小太刀を抜いて駆け付けるまでもなかったですね」
隆志も輝希と同じく左手の甲に模様が浮かんでいた。だがそれは輝希と違う。模様の形と色が水色であることだ。
守護獣はその人の個性と魂によって左右されるため一人ひとり特徴も形も違う。
輝希は、炎を操る龍。炎龍が守護獣だ。
攻撃型守護獣で、その炎を生かした剣技や魔法の破壊力には圧倒される。
隆志は、氷と水を司る馬。氷馬が守護獣で、援護型に分類される。
輝希に比べて攻撃面では劣るも、味方を癒す魔法やステータスを左右する魔法を得意とする。
このように守護獣は守護獣でも特徴が全く異なる。それぞれを生かすも殺すもマスター(守護獣を操る者)の腕次第だ。
「今日はいろいろありましたけど楽しかったです。また明日学校で」
「うん、じゃあね」
隆志と別れ意気揚々と家まで走る。
今日のことが楽しくて楽しくてその気持ちが抑えられない。