The Guardian Legend
「おはよー」
クラスでは皆明るく、あいさつひとつすれば百は返ってくる。
「輝希、隆志くん、おはよう」
クラス全員が揃い、友達と雑談をする。輝希の席の後ろは親友の彩だ。そしてその前が隆志だ。
「ねぇねぇ輝希~なんか聞いた話しによると今日うちのクラスに転校生が来るらしいよ」
彩が輝希に声を掛け、その目を輝かせる。
「…イケメンだから嬉しいとかなんだろ?」
うんうんと頷く彩の表情は幸せそうだ。
すると担任の石田が入ってきて皆を席に座らせる。
「今日はミッションを発表する日でもあるが、その前にみんなに紹介したい人がいる」
教室のドアを開けて入ってきたのはどこかで見覚えのある少年だった。
「…あっ!」
「輝希、あの人は…」
輝希と隆志はその少年を知っていた。なぜかと言うと昨日出会ったのだから。
「じゃあ自己紹介を…」
「結城玲音」
クラスメイトの表情は変わった。それは玲音を一目見た瞬間、悪魔だとわかったからだ。
「おい、あいつって…」
「マジかよ、悪魔だぜ」
クラス中がざわめく。
先輩には悪魔の生徒がいるのだが、1年生では初めてなのだ。