The Guardian Legend
「すっげぇー!おれ、初めて悪魔見たよ!」
「玲音くん、よろしくね」
クラスメイトがすんなりと玲音を受け入れたことに担任の石田は、ホッとした。
悪魔の生徒がいれば何かと問題が起こるかと思ったが、この雰囲気を見て安心したようだ。
「それじゃあ結城の席だが…輝希の隣りでいいだろ?」
輝希の表情は凍りつく。そんなことはお構い無しに玲音は輝希の隣りの席にドカッと座る。
「昨日は悪かったよ…その右手」
玲音の右手には包帯が巻かれており、昨日の輝希との闘いで火傷を負ったところだ。
気付かいを見せる輝希を後目に黙々とカバンの中から教科書とペンを出す。
「ちょっと輝希~もしかして玲音くんと知り合い?」
彩の表情が曇る。
「ちっ違うよ。昨日会っただけだ」
必死に弁解するも彩は玲音の元へと駆け寄る。
「ねぇねぇ玲音くんはどこに住んでるの?メアド教えてもらっていぃ?」
「玲音よろしくな。わからないことあったら何でも聞けよ」
玲音の周りには人だかりができる。だが本人は表情ひとつ変えない。
「こらこら、まだ休み時間じゃないぞ」
担任の一声で渋々席に着く。