The Guardian Legend
料理を食べ終え、客室へと案内された。
「この部屋を自由に使いな」
客室であってもやはり豪華絢爛だ。家具から備え付けのものは全て高級品だ。
「すっげぇー!わーい♪」
フカフカのベッドにダイブし、はしゃぐ輝希はまるで幼い子どもそのものだ。
「…すいません。輝希がこんなので」
平謝りする隆志に対し、デュアルは笑みを浮かべた。
「おれはこんなやつに負けたんだ。何も言わない。自由に使っていいと言ったんだしな。もう夜も遅いし疲れただろ?明日から特訓だから早く寝な」
「ありがとう。あなたみたいな人が王子であればこの国の人々は幸せでしょうね。おやすみなさい」
浅く一礼し、そっとドアを閉めた。
(幸せ…か)
隆志の言葉を胸に秘めながら自分の部屋へ着き、ソファに腰を下ろした。部屋は、一国の王子の部屋とは思えない簡素なものだ。
(違う、おれは…親父みたいには…)
苦悩するデュアル…
そのままソファの上で眠りに就いた。