The Guardian Legend
1回戦 花鳥風月
「プリアラモンド王国か。雑魚だな」
「どんな国なの?」
「産業は植物や木の実類。自然豊かな国ですが、化学の進歩は他国に比べ劣っており、いわゆる発展途上国です」
ミラナが丁寧な説明かつびっくりするような早口で解説してくれた。さすが側近。
「やつらだ」
デュアルが指差す方にプリアラモンド王国の選手らしき女の二人組が意外にも近くにいた。
白く透明な肌と動きやすそうな布地に花をあしらい、可愛らしげなファッションだ。見た目は人間界でも居そうな、清楚な女性だ。
こちらに気付き歩み寄ってきた。デュアルは、兜を深く被り、視線を反らす。
「こんにちは。プリアラモンド王国代表のルシアとこっちは妹のルキノす。あなた方はランドスタ王国の方ですよね?」
「あっ、はい。私はランドスタ王国代表の真田輝希です。こっちはデュアルです」
「…」
デュアルは鋭い眼差しでルシアとルキノを睨んだ。兜を被っていてもはっきりとわかる。
「デュアル王子、相変わらずで何よりです」
浅く一礼し、輝希の方へ向き直る。
「あなたの人間である証…黒い瞳は闇を打ち消すことができますか?」