The Guardian Legend
どういう意味かわからなかった。人間の瞳が闇を打ち消すなんて。
「ではまた後ほど」
意味深な言葉を輝希に残したまま彼女たちは去っていった。
「気にするな。奴らなりの作戦だろ。それより試合が始まるのだから下へ降りるぞ」
「うん、」
「健闘を祈ってますよ」
「デュアル様、お気をつけて。輝希さん、デュアル王子をよろしくお願いします」
隆志とミラナに見送られ、控室で武器と防具の手入れをする。
「別に手入れなんてしなくてもいいだろ?」
デュアルは、ソファに腰掛け、のんびりしていた。
「ずいぶん余裕だね」
「相手が弱いからどうでも良い」
「そんなこと言ってると隙を付かれるよ」
輝希の忠告も聞かず、デュアルは眠ってしまった。
(あの人はいつも言っていた。どんな敵であっても油断せず、全力でぶつかれ…)
ふと思い出した。
あの時剣術を教えてくれた人のことを。