The Guardian Legend
係員は、音も立てずスッと消えた。その直後に正面の扉が開いた。
スタスタと歩くデュアルに付いて行く。
闘技場に足を踏み入れると超満員の観客席。中心にある丸い闘技台に上ると同時に反対側からルシアとルキノも上がってきた。
「両者前へ」
そこへ先ほどルール説明をしてくれた男が現れた。
「私、主審のユクドルと申します。それでは、あなた方の身代わりとなる人形を出させていただきます」
両選手の後ろ側で、闘技台の端に選手の等身大くらいで風船をつけた身代わり人形が現れた。
「それと…副審を二人ご用意しております」
輝希たちの人形の後ろにユクドルと同じ格好をした審判が紅白の旗を持ってこっちを見ていた。
プリアラモンド側にも同じ格好の審判がいる。
「私を含め3人で公平な審判と進行を進めます」
「戯言は終わりか?さっさと始めろ」
長くて、くどくどした説明が嫌いなデュアルは、ユクドルに荒い口調でぶつかる。
「デュアル!失礼だよ」
「いえ、私に非があります。失礼しました」
デュアルの態度に苛立つかと思ったがそんな素振りもなく、平謝りをする。