The Guardian Legend

 「それでは試合を始めさせていただきます。よろしいでしょうか?」

 ユクドルが両者の了解を得る。
 そしてユクドルの右手が高らかと挙がり、戦闘開始の合図となった。
「下がってろ、輝希」

 身代わり人形の傍らまで下がり、デュアルの行く末を見守ることにした。
 輝希が下がったのを確認すると同時に、デュアルがヒューズの元へ走り出し、鍔迫り合いとなる。


 デュアルの大剣とヒューズのノコギリ刀が火花を散らす。
 ノコギリ独特の音と金属音が混ざり合い、聴いている者の一部には不快を感じるくらいの音だ。

 「お前から積極的に攻撃を仕掛けるとは珍しい。やっぱあの女の影響か?」

 兜から表情を見ることはできない。
 表情や心理を突き、弱味を握るのがヒューズの戦法。
その戦法は、デュアルがよく知っている。



 元チームメイトなのだから


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