The Guardian Legend

 デュアルは、決意を固めたのか、遂に兜を脱いだ。


 真っ直ぐな紅い目に整った顔立ち。金髪と茶髪混じりのセミロングの髪が流れる。

 その姿を見た観客は、ざわめきはじめる。デュアルは、滅多に素顔を見せないため初めて見たという人がほとんどだ。

 鎧も脱ぐと、身軽となったのか、感触を確かめるように地面を踏みしめる。

 「輝希、持っていろ」

 バラバラになった兜と鎧を輝希に投げつけた。上手くキャッチしたが想像を超える重さに腕が震える。

 「なっ、何!?この重さは!」

 「悪い、兜10k鎧40kはある。ちゃんと持っていろよ」

 両手と両腕でガッチリと抱え、仁王立ちする輝希。筋トレという試練を与えたのだ。

 「デュアル!そんな重い物を着て闘っていたのか!」

 その光景を見たヒューズとガラナは驚愕する。今までのデュアルが手を抜いていたと捉えられるのだから。

 「あぁ、気分が向いたから外して闘うことにした。さっさと再開するぜ」

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