The Guardian Legend
「勝者、ランドスタ王国!」
デュアルは引き下がり、輝希の方へと振り返った。兜と鎧一式を顔を真っ赤にしながら持っている輝希を見て自然と笑みが溢れた。
「おっ…重いよ」
「いい筋トレになっただろ?」
「わかったから早く持ってよ!」
兜と鎧を輝希から受け取り、その場を後にした。
(おれがデュアルに負けた…この完璧な物を取り揃えたというのに)
がっくりと肩を落とすヒューズ。しかしガラナはそうでなく、ヒューズに一言呟く。
「デュアルに思い知らされたようだ。我々が未熟なのに対し、それに合わない質の高い道具を使うことを」
その言葉を聞き、ヒューズは、昔の兵士時代を思い出した。あの時のデュアルは…
「おい、デュアル何してるんだ?」
「剣、磨いているんだよ。ちゃんと手入れしないとすぐ錆びるし。ヒューズは手入れしないのか?」
「おれは専属の武器商人に手入れしてもらってる。それに錆びたら新しいのにすればいいじゃん。お前あの金持ちのランドスタ王国王子なのに小さいやつだな」
(あの時デュアルは古い剣であっても大切にして、それでいて常におれの上だった…未熟だな、おれってやつは)