The Guardian Legend
「今でも忘れません。あの時のデュアル様の悔やんだ表情にぶつけようのない怒り。
あれから地獄のような修行に耐え続けデュアル様はここまで強くなられました。
しかし呪いは悪化し右腕はさらに変貌し、やむを得ずデュアル様は右腕を切り落としました。それでも呪いは解けませんでした。
魔帝剣の欠片は意思を持っています。デュアル様の体内を移動し、どこかに埋まっているのです」
全てを話し終えたミラナの目は、うっすら涙を浮かべていた。
「私はデュアルのために何をすればいい?なんでもするよ」
「デュアル様と一緒に旅へ出てほしいのです。ガラナはあなた方のいる国にも行った可能性があります。一刻も見つけて呪いを解かなくては…」
「わかった。この大会が終わったら一緒に行くよ」
「ありがとう。あなたとならきっとできる、そんな気がするわ」
ミラナの目から涙は消え、希望の眼差しで輝希を見つめた。
彼女ならデュアル王子の呪いを解ける、そんな気がしてならないのだ。