The Guardian Legend
「こっちは大丈夫だ」
デュアルと輝希が剣を構える。
「いつでもどうぞ」
玲音は二つの剣を構え、ペアの女性は長い鉄の爪を両手に装着する。
「それでは…試合開始!」
ユクドルの高らかな宣言と共にゴングが鳴った。熱い大歓声の会場だが、闘技場の上では冷たい空気が流れている。
その空気を一新するようにデュアルが言葉を発した。
「まさかお前が魔界の殺し屋と組むとはな」
玲音の隣にいる女性を知っている様な聞き方。更には玲音までも知っている。輝希は動揺を隠せない。
「デュアルはあの女性を知っているの?」
「知っているも何もあいつはランドスタ王国と友好関係があるリスティ王国の王女、ユマリだ」
「デュアル、そんな言い方しなくてもいいじゃない?私たちは許嫁なのよ」
ユマリの発言にまたしても動揺する。
「いっ許嫁!?そうなの!」
デュアルに目を向けるも彼は苦笑い。
「おれは親父が決めたやつと結婚したくはない。それにお前よりいい女を見つけたんだ」
「へぇ、それはどんな人かしら?」
ユマリは首を傾げながら誘惑的な眼差しでデュアルを見つめる。