The Guardian Legend

 女同士の闘いは激しさを増していた。

 「ていっ!はぁっ!」

 「デュアルに剣術教えてもらったんでしょ?そっくりね」

 見切られているのか手応えがなく、無駄に剣を振る分、体力が無くなる。

 (デュアルの許嫁だったら手の内を全部知っているよな)


 「あら?もう終わり?じゃあ反撃するわよ」

 ユマリの鉄の爪が猛威を奮う。連続攻撃が激しく、交わさず剣でガードするのみだ。

 (反撃の隙がない。どうする?)

 ふと考えているとユマリが消えた。



 「後ろががら空きよ」

 「!?」


 咄嗟に振り向くも遅かった。左肩を切りつけられバランスを崩した。


 「ちっ…」


 火球を放ち、ユマリとの距離を取る。

 「うぐっ…まさか毒?」


 「そうよ。もう左肩は挙がらないでしょ?」

 鉄の爪には毒が塗られていた。そのため左肩は挙がらず、全身に回るのは時間の問題だ。
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