The Guardian Legend


 ふと輝希とユマリの闘いに目をやる。


 そこには左肩を庇いながら剣を振るう輝希がいた。だがもう全身傷だらけだ。



 「やつはもう終わりだ。ユマリの毒を喰らった。そろそろ全身に回るだろう」


 「玲音、お前はどこを見ている?輝希はまだ終わっていない。彼女の目は生きているのだから」


 「だったらおれがあの女にトドメをさしてやるよ!」


 玲音は、デュアルの言葉に乗せられた。


 これがデュアルが待っていた瞬間なのだ。


 (輝希、言ってたよな?
 勝負がつくってのはどちらか一方が負けを表明した時だ。私の今の状態は負けじゃないんだよ。
 …そうだ、今の状況は負けなんかじゃない。勝てる瞬間が来るんだ!)


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