The Guardian Legend


 スタジアム控え室に戻ると隆志とミラナ、そして応援に駆けつけてくれたランドスタ王国兵士に祝福を受けた。

 「優勝おめでとう!」

 「デュアル王子!おめでとうございます!」

 歓迎を受ける中、輝希はその輪から抜け出し、近くにいたユクドルに前から思っていた疑問を投げ掛ける。

 「ねぇユクドルさん、なぜレイブル王国は毎回このような大会を開くの?」


 「元は国の友好関係を保つ親善試合のようなものでした。しかし、近年レイブル王国の国王が交替しました。
 今の国王は闘いを好む方で強きものを各国から集めて真剣に試合をしようと提案されました。
 伝統の風船身代わり試合はそのままにし、決勝戦だけは強きもの同士の必死のぶつかり合いを見たかったらしいのです。
 ただ試合を行っても強きものは集まらないのでお宝を優勝賞品にし、毎回大会を開催してきました。デュアル王子から流れをお聞きしなかったのですか?」


 「大体のことは教えてもらったけど魔界の歴史とか国の関係とかわかんないし、やっぱ大会主催者側の人に詳しく聞きたいなぁとは思ってたの」


 デュアルは、ああ見えて無口なためあまり必要以上なことは話してくれなかったのだ。

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