The Guardian Legend
「あなた方の闘いぶりに国王は喜んでおられました。また新たな時代が来たと…」
「そんなこと言われると恥ずかしいなぁ」
頬を少し赤くし照れる。
「輝希ー、ランドスタ王国へ行きますよ」
隆志の呼び声に応え、荷物をまとめる。
「ユクドルさん、いろいろありがとう。もう帰らなくちゃ」
「ひとつだけ質問してもいいですか?」
「なんですか?」
「あなたは、なぜ闘うのですか?」
一呼吸置き輝希はユクドルに言った。
「そうだなぁ~
簡単に言うといろんな人に会ってみたいんだ」
笑顔で振り撒く彼女だが、熱意がその瞳に現れていた。
「なるほど…わかりました。あなた方に幸あることを祈っております。お気をつけて」
深々と頭を下げ、輝希を見送ったユクドル。
(国王、あなたの目に狂いはありませんでした。国王の言葉通り真田輝希は近い将来、デュアル王子を照らす太陽となるでしょう。
彼女ならデュアル王子、いや魔界を変えてくれる…そんな胸騒ぎがしてなりません)
ユクドルが審判長になった理由…
それは国王が予知した言葉の真実を確かめるためだった。
彼の中で、いつしか真実は確信に変わっていた。