The Guardian Legend


 彼が探し求めていた鬼火という組織のメンバーだ。

 デュアルの腕とランドスタ国王を拐った暗殺組織だ。


 「王子!その商人が鬼火のメンバーと!」

 ミラナも血相を変え、デュアルに駆け寄る。

 「間違いない!だがなぜ奴等は魔帝剣の欠片をばら蒔く?」


 それが不可解でならなかった。鬼火の目的がはっきりと掴めない。

 「すまない、ユマリ。お前を巻き込んでしまって…」

 「そんなことないわよ。これで鬼火の情報が集めやすくなったわ」

 「…おれは不安なんだ。あいつらと旅をして、もし鬼火と出くわしてしまい化け物となるかもしれない自分が…」

 「何言ってるの?あの子たちは私たちが思っている以上に強いのよ。それに輝希ちゃんはあなた自身が選んだ子じゃなかったの?」

 ユマリの言葉に気付かされた。初めて出会った日から普通の人間とは違うものがあった。

 「王子、私は謝らなくてはいけないことがあります」

 ミラナがデュアルの腕と組織のことを輝希に話したことを伝えた。

 「…輝希さんなら王子を絶対に助けてくれます!だから不安なんて王子らしくないです!」

 こんなにミラナがはっきり断言したのは初めてだった。

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