会長代行、貴方の心を全部わたしにください
episode 14-笑顔
「芹沢。来週の週末はスケジュールを今ある以外、詰めないでもらえるか?」
「はい。でも珍しいですね、会長代行がそう仰るのは」
「締切間近の原稿を仕上げたくてな」
「沢山先生との」
「ああ、それもある。打ち込むだけだ、頭の中に文章はあるんだ」
「あの……お休み、とっておられますか? わたしは毎週、休みを当たり前にいただいていますけど会長代行は毎日、出勤」
「会長不在も同然で、社員が必死に頑張っているのに、俺が休んでいられると?」
「でも」
「俺は半年前まで畑違いの場所にいた土素人の新参者だ。それに派閥の掌握もできていないし、いつ寝首を掻かれるかもわからない状況で、のうのうと休んでいられると?」
「ーー会長代行……ですが、お体は大丈夫なのですか」
「君はイヤなことを思い出させるな」
「すみません。でも大事なことですから」
「はい。でも珍しいですね、会長代行がそう仰るのは」
「締切間近の原稿を仕上げたくてな」
「沢山先生との」
「ああ、それもある。打ち込むだけだ、頭の中に文章はあるんだ」
「あの……お休み、とっておられますか? わたしは毎週、休みを当たり前にいただいていますけど会長代行は毎日、出勤」
「会長不在も同然で、社員が必死に頑張っているのに、俺が休んでいられると?」
「でも」
「俺は半年前まで畑違いの場所にいた土素人の新参者だ。それに派閥の掌握もできていないし、いつ寝首を掻かれるかもわからない状況で、のうのうと休んでいられると?」
「ーー会長代行……ですが、お体は大丈夫なのですか」
「君はイヤなことを思い出させるな」
「すみません。でも大事なことですから」