会長代行、貴方の心を全部わたしにください
コンツェルン総代の祖父が、体調を崩した会長「父」の補佐として、由樹を会長代行に抜擢した時、私は由樹の秘書を申し出た。
「詩乃には詩乃のやりたいことを優先してほしい。俺は大丈夫だから」
由樹は私がトータルビューティーコーディネーターをしていることを、誰よりも応援してくれている。
「実家からよりも、ここからの方が便利だから」
私が由樹のマンションに、半ば押し掛けで転がり込んだ時も大した文句も言わなかった。
本当は由樹が無理をしていないかどうか、ちゃんと暮らせているかどうかが心配で、由樹の身の回りの世話をしたくて押し掛けた。
由樹はたぶん、それに気づいていたにも関わらず、優しく迎えてくれたんだろうと思う。
病院に着くと由樹は、診察を終え処置室で点滴を受けていた。
「詩乃には詩乃のやりたいことを優先してほしい。俺は大丈夫だから」
由樹は私がトータルビューティーコーディネーターをしていることを、誰よりも応援してくれている。
「実家からよりも、ここからの方が便利だから」
私が由樹のマンションに、半ば押し掛けで転がり込んだ時も大した文句も言わなかった。
本当は由樹が無理をしていないかどうか、ちゃんと暮らせているかどうかが心配で、由樹の身の回りの世話をしたくて押し掛けた。
由樹はたぶん、それに気づいていたにも関わらず、優しく迎えてくれたんだろうと思う。
病院に着くと由樹は、診察を終え処置室で点滴を受けていた。