会長代行、貴方の心を全部わたしにください
episode 8ー気遣いはいらない
いつもより早く職場に着いたと、椅子にドカッと腰を沈めた。
「はあ~」
思い切り溜め息をつき、用意してきた花を手に取り立ち上がる。
窓辺の花瓶を抱え、給湯室に向かうと先客があった。
「大きな溜め息だな」
会長代行は私がハッとして、固まり動けずにいるのを見て、穏やかだけど何処か冷めた表情をしていた。
「……いらしてたんですか? お早いですね」
「気になる案件があったからな」
会長代行は言いながら、そっと手を伸ばした。
「花を生けるんだろ。花瓶をこちらへ」
「いえ、自分で」
「……そうか。ではFAX用紙の補充は俺が」
「えっ!? 会長代行」
「遠慮するな。1人で何でもするより手分けをしたほうが早い」
真っ直ぐに私を見つめ、微笑んだ顔が有無を言わせない。
「では、お願いします」
会長代行にFAX用紙の補充は素直に任せることにして、花瓶の花を入れ換えた。
「はあ~」
思い切り溜め息をつき、用意してきた花を手に取り立ち上がる。
窓辺の花瓶を抱え、給湯室に向かうと先客があった。
「大きな溜め息だな」
会長代行は私がハッとして、固まり動けずにいるのを見て、穏やかだけど何処か冷めた表情をしていた。
「……いらしてたんですか? お早いですね」
「気になる案件があったからな」
会長代行は言いながら、そっと手を伸ばした。
「花を生けるんだろ。花瓶をこちらへ」
「いえ、自分で」
「……そうか。ではFAX用紙の補充は俺が」
「えっ!? 会長代行」
「遠慮するな。1人で何でもするより手分けをしたほうが早い」
真っ直ぐに私を見つめ、微笑んだ顔が有無を言わせない。
「では、お願いします」
会長代行にFAX用紙の補充は素直に任せることにして、花瓶の花を入れ換えた。