会長代行、貴方の心を全部わたしにください
episode 2ーお姉さまですよね!?
「あの……会長代行、お訊ねしてもいいですか」
「何だ?」
車の運転をしながら会長代行は抑揚なく呟く。
会長代行は会長代行専用の車を使わない。
自分自身の車を使用し、私を助手席に座らせ、自ら運転する。
掠れ気味の嗄れた細い声は、常時、酸素吸入していることと、心因性の喉の不調で数年、全く喋れなかった後遺症らしい。
会長代行は週に3度、循環器と呼吸器科の診察後、発声のリハビリを受けている。
「あの……詩乃様はお姉さまですよね?」
「ああ、そうだが」
会長代行は平然と答える。
「いつもあんな風なんですか?」
「……何が言いたい?」
「会長が会長代行のお身体のことを話されていた時も、詩乃様は酷く感情的で」
「何だ?」
車の運転をしながら会長代行は抑揚なく呟く。
会長代行は会長代行専用の車を使わない。
自分自身の車を使用し、私を助手席に座らせ、自ら運転する。
掠れ気味の嗄れた細い声は、常時、酸素吸入していることと、心因性の喉の不調で数年、全く喋れなかった後遺症らしい。
会長代行は週に3度、循環器と呼吸器科の診察後、発声のリハビリを受けている。
「あの……詩乃様はお姉さまですよね?」
「ああ、そうだが」
会長代行は平然と答える。
「いつもあんな風なんですか?」
「……何が言いたい?」
「会長が会長代行のお身体のことを話されていた時も、詩乃様は酷く感情的で」