【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
次の日、さっそく鬼龍院くんに「お話があります!」と話を切り出す。
「な、なんだね近衛クン、あらたまって」
「えーっと、いろいろ考えた結果、今から、鬼龍院くんの良いところをたくさん言います!」
「…………は?」
あ、鬼龍院くんのこんな顔はじめて見たな。
「だから、その、良いところをね、言います!」
「一色クン、彼女はいきなりどうしたんだね?」
「……柚月なりに頑張って考えたみたいだから、聞いてあげて」
「ちょっと鬼龍院くん、怪しげな目で私を見ないで!」
いやまあ、突然こんなこと言い出したらそりゃあちょっとアレですけども……。
「鬼龍院くんは、勉強以外でもたくさん凄いところがあるんだよ!!」
「なかなかの力説だな近衛クン……」