【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「おはよう近衛クンに一色クン! いやぁ実に清々しい朝だね!」
いつも通り彼方と登校していると、元気いっぱいの鬼龍院くんが目の前に現れた。
「おはよう、鬼龍院くん」
普通に挨拶を返しただけなのに、何故か鬼龍院くんはぎこちなく目を泳がせる。
ん? なんだか鬼龍院くんの様子がおかしいような……?
おまけに彼方は、さっきから無言で鬼龍院くんを不機嫌そうに見ている。
んん??
「あ、えーっと……その、なんだ、実は君の話を僕の両親にしてみたんだ」
「私の話を……?」