【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
頬を少し赤らめて、なんだか緊張している様子の彼方にこちらまで緊張してしまう。
「一緒に……遊園地、行か……ない?」
「……遊園地??」
意外なお誘いに目が丸くなってしまった。
まさか遊園地に誘われるなんて……
「うん、チケット親がもらってきてさ……ちょうど二枚……」
「そうなんだ、うん、久々に行きたいかも!」
「本当に?」
ぱああっと彼方の顔が明るくなる。
「もう、なかなか言わないから身構えちゃったよー」
「だ、だって……緊張、して」
「緊張? なんで??」
「……柚月、もしかして理解してない?」
「へ??」
何を理解してないのだろう?
私は今、彼方に遊園地に遊びに行こうと誘われただけだ。
それだけで……
「これ、デートのお誘い……なんだけど?」