【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
…………デート!?
「そ、そそ、そうなの!?」
「考えてもみてよ、遊園地に二人っきりで行こうって行ってるんだよ? ……少なくとも俺は、デートのつもりで誘ったから」
「うっ、あ……えっと」
今まで彼方と遊びに行ったことは何度もあるから深く考えずに行きたいって言っちゃったけど、そっかデート……なんだ。
ちょっと前の私なら、きっと逃げちゃってたかもだけど……
「……でももしかしたら、彼方に対する気持ちとか、ハッキリ分かるきっかけになるかもしれない……よね?」
「柚月?」
「鬼龍院くんのことでちょっとあったけど、彼方の気持ちから逃げないって言ったこと……ちゃんと、覚えてるから」
真っ直ぐと、彼方を見つめた。
「こんな中途半端な私でもいいなら、デート、行きたいですっ」
「……じゃあ、行こっか……柚月」
こうして、私の人生初のデートが決定した。