【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「さて、近衛クンに一色クン! ここで残念なお知らせだ」
パレードを見ていた鬼龍院くんが、まるでこの夢の世界から現実に戻るかのように、私と彼方の方に振り返った。
「もっとこの世界にいたいのは山々なのだが、どうもそろそろお別れのようだ」
「鬼龍院くん? お別れって、いったいどういう……」
「あ、司坊っちゃまこんな所にいらっしゃったんですね!?」
突然聞こえてきた男の人の声。
司……坊っちゃま??