【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



「本当に探したんですからね、司坊っちゃま!!」


鬼龍院くんの下の名前は司なので、司坊っちゃまというのは鬼龍院くんのことなのだろうと推測できる。


そんな鬼龍院くんの名前を呼びながら走ってきた人は、スラッと高身長のこれまたカッコいい男の人だった。

その人のさらに後ろからは、どこか高級そうなメイド服を着た女の人が二名ほど走ってきている。


って、メイドさん!?

いったいどういう状況!?


「紹介しよう、僕の専属の執事である帝(ミカド)だ」

「ご紹介にあずかりました、司坊っちゃまの専属の執事をさせてもらっております、帝と申します」

「ど、どうも、近衛です」

「……一色、です」


パレードのことを別世界と例えていたが、鬼龍院くんも私たちから見れば十分に別世界の住人だと思う。


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