【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「では、今日の会議で僕たちのクラスは『喫茶店』に決定した。あとはメニュー決めと、担当決めを明後日にでもする予定だ」
今の時間、授業は自習になっており、教室ではみんな真壁先生に出された課題と戦っているはずだ。
そんな中、私と彼方、そしてクラス委員長でもある鬼龍院くんは、教室から少し離れた空き教室で文化祭について話し合っていた。
「クラスのみんなと相談をしつつ、より安全でみんなが楽しめる文化祭になるよう努めていこうと思っている。宜しく頼む」
綺麗に頭を下げる鬼龍院くんに、私も同じように頭を下げる。
「こちらこそ、宜しくね鬼龍院くん!」
「……宜しく」
彼方はまだどこか、素っ気ない様子だった。