【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「彼方、入るよー!」
ガチャリとドアを開く。
彼方の部屋の中は案の定カーテンもまだ閉まっており、もう朝だと言うのに薄暗いままだ。
……バッチリ寝てるな。
「彼方、ほら! おーきーてー!」
シャッとカーテンを開く。
うん、天気もいいしなんて清々しい朝だろう。
「彼方? ちょっと彼方??」
ゆさゆさと揺さぶるも反応なし。
「彼方、早く起きないと学校に遅れっひゃあ!?」
突如、ベッドの中から腕が伸びてきて私の腕を強く引っ張った。
な、ななななななに!?
「ん……柚月、おはよ」
……何で私は、彼方にベッドに押し倒されてるの?