【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「かかか、彼方……っ」
「キス、されるかと思った?」
「っ!?」
「顔真っ赤」
ふふっと笑った後、私の上からそっと離れる。
「大丈夫、もう起きたから」
彼方がドアの外に声をかけると「あらそう? 朝ごはん用意してるから、早く来なさいよ」と足音が遠ざかっていった。
い、いったいなんだったの今の……!?
「柚月」
「は、はい!?」
名前を呼ばれただけで、過剰に体がビクッと跳ねる。
ニコリと、彼方は綺麗な笑顔を浮かべた。
「今から着替えなきゃだけど……俺の着替え、見る?」
「外で待ってます!!」
バタバタと、私は彼方の部屋から脱出する。
か、顔が物凄く熱い!!