【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「で、でもやっぱり泊まるのはいろいろとその、準備とかも全然だし……今日は、お母さんが帰ってくるまで、お世話になります」
「……ん、分かった」
その時、彼方の家のチャイムがピンポーンと鳴った。
こんな夜遅くにお客さん? あ、もしかしてお母さんかな!?
「柚月のお母さんかもね」
「そ、そうかも……どうしよう、行った方がいいかな?」
顔を出して、もし違う人だったら気まずいし……もうちょっと様子を見ておこう。
「柚月ちゃん、ちょっといい?」
「は、はい!」
このタイミングで声をかけられたということは、やっぱりお母さんだ!
あれ? でも思ったより早かったな。