【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



「…………ほ、本当に泊まることになるなんて」


お風呂を貸してもらい、カバンの中に詰め込まれたいたバスタオルで体を拭く。


あのあと結局、もう他にどうしようもないということで、今日は彼方の家に泊めさせてもらうことになった。

子どもの頃はまあ、よくお泊まりとかしたけど……今はなんだか、凄く落ち着かない。


「とりあえず着替えよ……っと、っ!?」


カバンの中に入っていたパジャマを手にとって、思わず目を見開く。

こ、これは……っ!?


「な、なんでよりによって、これ持ってくるのお母さんっ!!」


一番下にあったため、最初開けたときには気付かなかったパジャマ……

それは、猫耳フード付きのモコモコふわっふわな、とてもファンシーなものだった。


可愛いな~と思って買ったはいいけど、さすがに可愛すぎるかなと思って全然着てなかった猫耳モコモコふわっふわパジャマ……!!


ハッ、そうか、逆にあんまり着てなかったから新品同然……

よれたパジャマより、人の家に泊まるんだし綺麗な方がいいよねとか思ってこれにしたなお母さん!?


でももっと普通のあったでしょお母さん!?


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