【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



「一色、またお馴染みちゃんに世話やいてもらってるのか?」


私が彼方を引きずって登校する姿は日常茶飯事なため、今では微笑ましい視線がクラスのあちこちから私たちに飛んでくる。


「ああでもいいなぁ幼馴染み……俺も幼馴染みがいたら、毎日モーニングコールしてもらってイチャイチャしながら登校……たまんねぇ……」

「モーニングコールなら彼女にでもしてもらえばいいんじゃね?」

「お前、俺に彼女がいないことを知っておきながら……! っつーかお前だってこの前彼女と別れたばっかのくせに!」

「な、なんでそれを……!?」


やんややんやと盛り上がる教室。

私はまだ眠たそうな彼方の背中を押し、なんとか机に座らせる。


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