【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
片手を前にかざし、私にストップの合図を送る。
「ご、ごめんセレナちゃん! 気持ちがぶわって溢れてきて、凄い早口になっちゃった」
「いえ、こちらこそごめんなさい。ただ、その、柚月さんの言っている意味がよく分からなくて……」
んん??
「セレナちゃんは彼方のことが好きだから、私みたいな優柔不断で、幼馴染みってだけのやつなんて引き離したいって……そう思って」
「はぁあ!?」
「ふぇ!?」
セレナちゃんの聞いたこともないような大きな声に、体がビクリと大きく跳ねる。
すると、困惑したようにセレナちゃんは頭を抱え……
「えーっと、柚月さん。今、誰が誰を好きだと?」
「セレナちゃんが、彼方のことを」