【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。


そこから、お互い無言の時間が続く。


セレナちゃんはまだなにか考えている様子で、じっと目をつぶっている。

そして突然、カッと目を見開き、


「柚月さん」

「は、はいっ」


真顔だ。とてつもない真顔だ。

いろいろと無になっている顔だ。


「なにか、とてつもない誤解をしてるみたいなのだけれど」


誤解? 誤解っていったい……


「わたしは別に、一色彼方のことは好きではないわ。むしろ好ましいなんて一ミリも思ったことがないぐらい」


…………え?


「え?」

「要するに、ワタシは」


え? え??



「一色彼方のことは、これっぽっちも好きではないわ」



ええええええええええええ!?


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