【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



「……おでこ」


チュッて、された。


思い出して顔が一気に熱くなる。


「柚月、何してるの?」

「ひゃい!?」


気付くと、彼方が玄関の扉を開けて不思議そうな顔で私を見つめていた。


「遅いから心配した……何、してるの?」

「な、ななな何でもない何でもない!」

「? とりあえず、どうぞ」

「う、うん! お邪魔します!」

「はい、いらっしゃい」


彼方に招き入れられるように、家の中に入らせてもらう。


ん……?


ふと足が止まる。


なんだか家の中……凄く、静かだ。


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