【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「彼方、日直の仕事はできる限りは私がするから、彼方はしっかり授業を聞くこと。寝ちゃダメだからね?」
「…………すぅ」
「さっそく寝ないの!!」
「はっ」
体を揺さぶり彼方を起こす。
いつものことながら心配だ……。
「もうすぐテストなんだから、また前みたいにノートぜんぜん書いてなかったーとかだったら怒るからね!」
「……ん、分かった」
コクリと頷く彼方を見て、私もやっと自分の席に座る。
いつも通りの朝。
いつも通りの日常。
これからも毎日、こんな日々が続いていくものだと、
この時の私は信じきっていたんだ。