【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



少女の世界は真っ暗でした。

だけどそこに、

みんなが光を与えてくれたのです。



「そういえばさ、柚月」

「なに?」

「俺も柚月と、なにかお揃いのものが欲しいなって……なんだか俺も 、急に言いたくなっちゃって」

「彼方……うん、後でなにか買いにいこう! 私もお揃いのもの欲しい!」



少女の世界は壊れる寸前でした。

だけど彼が、

大丈夫だよと支えてくれたのです。



「なに二人でこそこそ話しているんだい? そういえば近くに美味しいとテレビでやっていたレストランがあるんだ! 共に行こうじゃないか近衛クン!」

「ぜひ一緒に食べに行きましょう柚月さん! ワタシもうお腹ぺこぺこなの!」

「うん。俺もお腹すいてきたし、とりあえずなにか食べよっか、柚月」



みんなが私の名前を呼んでくれる。

だから私は、前に進めるんだ。






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