【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
我ながらメチャクチャなことを言っている自覚はもちろんある。
だけどこれが事実なのだから仕方がない。
「大丈夫。俺は、柚月のことちゃんと信じるから」
「彼方……っ」
「それに、こうしてちゃんと生えてることだし……確かしっぽも生えてるんだっけ?」
「うんっ」
しゅるんと、スカートの中に隠していたしっぽを出す。
ひいい、スカートめくれちゃう……っ!
「あ、あんまり後ろ見ちゃダメ! その、スカートがめくれて……っ」
「別にいいでしょ、俺たち恋人なんだし」
「でもっ!」
「ほら、とりあえずこっち来て」
「わわっ」
腕を引かれ、彼方のベッドの上に座らされる。
「猫耳、ピクピクってしてる。本当に生えてるんだ」
「待って彼方、耳触っちゃ……んにゃ!?」
思わず出てしまった声。
それを聞いた彼方が意地悪な笑顔をして、私の顔を覗きこんだ。
「耳、気持ちいいの?」
「なっ!? ちょ、だから触らないでってば!」
「だって、気持ちよくしてあげないと柚月は元に戻らないんでしょ? それともずっとこのままがいい? 俺はそれでも構わないけど」
「それは困る、けど……っ!」