【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「か、かな、た……!」
息継ぎをするために、一瞬だけ口が離れる。
それでも彼方は、私を逃してなんてくれない。
「柚月も、……っん」
キスをしながら、私をあやすように頭を優しく撫でる。
大丈夫、怖くないよとでも言うように。
ふにゃぁ……頭、ぽわぽわしてきた……。
「柚月っ」
どこか余裕のなさそうな彼方が、突然、後ろに回り込んでそのまま私を抱き締めた。
「んにゃ!?」
チウッと猫耳にキスをされ、今まで以上に体が跳ねる。
「待って! それ、それダメ! それダメ!」
「ダメ? 本当に?」
「ふぇっ」
うわああああ、なんか、凄く身体熱い……っ