【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



「彼方、クリーム口のはしについてる」

「ん……柚月、とって」

「自分でしなさい」


お昼休み。

いつも通り彼方と机をくっつけてのお昼ご飯。


クリームをとってと言ってくる彼方の目の前にポケットティッシュを置くと、渋々と言った様子で自分で口をふいた。


はぁ、なんだか小さい子のお守りしてる気分……。

前に「二人って幼馴染みというよりは親子よね」とクラスの子が言っていたがまさにそうかもしれない。


「そういえば彼方、日誌ちゃんと書いてる?」


食べ終わり一息ついたところで、私は今とても不安に思っていることを彼方に聞いてみた。


「大丈夫、書いてる」

「本当に? それなら良いけど……」


< 5 / 416 >

この作品をシェア

pagetop