【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
幼馴染みとして彼方の支えになれれば。
そう思っていた。
これからもそうだと思っていた。
彼方の、支え……に……
「……柚月、起きて、柚月」
「んんっ」
「柚月ってば」
ゆさゆさと揺さぶられる。
少しだけ目を開いて窓を見ると空は明るく、ああもう朝か、と思って私は起き上がった。
……ひどく、懐かしい夢を見た気がする。
「おはよ、柚月」
「ふぁあ~、おはよう彼方…………彼方?」
「ん、なに?」
「え? かな、た?」