ハツコイ。
あれから数日。

私は先生から避け気味だった。


「そんなこと考えてんの?」

「純粋だな~」


私が先生を好きだと知っている幼馴染みに、私は相談をしていた。

何か参考になることが、1つでもあると思ったけど……。


2人はずっと他人事で。

「諦めた方がいいと思う?」


私は諦め半分でそう聞いた。

「それは違うよ」


そう言われて、私は喜びや不安、疑問を感じた。

けど2人は、いかにももっともらしく、こう言った。


「好きは、やめようと思ってやめるものじゃないでしょ?それに、好きって想いは、そう簡単になくなるものじゃない」


「そうそ。それに、先生と生徒だから恋しちゃいけないって、誰が決めた?どうせ卒業すれば先生と生徒でもなくなるんだし、俺は存分に恋したい」


さっきまでとは打って変わって、真面目っぽく話す2人に、私は驚いた。

でも、2人の言葉に納得した。


そして、

「私、今は一番好きな人を、好きでいたい。それでもいいかな…?」

「いいに決まってるじゃん♪」

「応援するぜ」

私は先生のことを、諦められないのだと、実感した。
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