嵐の夜は 〜執着系上司に捕まりました〜


ソファーとローテーブル、テレビが置かれたキャビネットにはオーディオ機器。

ダイニングテーブルはないけれど、奥にはキッチンが見える。

必要最低限の家具だけが配置された機能的な部屋。

課長はリビングの隣の部屋に入っていき、着替えを持って出て来た。

「シャワー、使っておいで。服が湿って気持ち悪いやろ」

リビングを出てすぐ右側のバスルームに案内され、課長が自分のシャツをわたしに手渡した。

「これ洗濯乾燥機やから好きに使い。乾くまでオレの着てたらええ。さすがに下着はないからオレの新品のやる」

パッケージのまま渡されたのは黒地に白い水玉模様のトランクス。

「・・・・・可愛い」

「なんかのパーティーで貰った景品だ。オレの趣味と違うぞ」

ブラウスが肌に貼り付いていたので着替えは有難い。ボタンに指をかけて外そうとして、課長がまだそこにいることに気付いた。

「そこに居てたら、着替えが・・・・・」

「オレは気にせえへん」

「わたしは気にします」

課長を追い出してドアを閉める。
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