嵐の夜は 〜執着系上司に捕まりました〜


佐田、覚えてろよ。

この代償は高くつくからな。


宥めるように岩崎の背中を摩る。
怖かったな。

嵐の中、誰もいない暗いオフィス、雷まで轟いてーーーーーー。

涙を指で拭いてやりながら腕の中に閉じ込める。泣きながらオレの胸を叩く岩崎が可哀想で愛しい。


これは僥倖。



少し落ち着いた岩崎がオレの腕から逃れようとした。

逃す訳ないやろ。

折角捕まえたのに。



岩崎、

オレのモノにするよ。


遠回しに愛情を伝えるのはもう止める。

この機会を逃してのんびり構えていられるほど、オレには時間も余裕もない。

アメリカに行っている間に、バツ一のオッサンに攫われたり、餌付けして囲いこもうとする姑息なヤツに持って行かれたりしたくないからな。


お前はオレのモノ。


今日はじっくりとそれをお前に教えよう。
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