こっち向いて笑って、先輩!
アプローチその1
(side:momo)
「如月先輩!」
ずらっと靴箱が並ぶ生徒玄関。
帰りのHRが終わった後、誰よりも先に教室を飛び出して一目散にここへきた私は、
階段から降りて来る彼の姿を見つけて、大好きな名前を呼んだ。
そう、待ち伏せというやつだ。
顔のパーツ全てが整ってて綺麗で、
顔の小ささと身長の高さは、日本人離れのスタイル。
きっと、道行く女子なら全員が立ち止まって振り返るだろう。
「はぁ…」
名前を呼ばれた先輩は、声の主が私だと気付くと大きくため息をついてから明らかに嫌そうな顔をして、
歩くスピードを緩めることなく前を通り過ぎようとした。
「ちょ、ちょ、ちょ!先輩!呼んでます!私、1年5組の来原 桃です!」
この挨拶も今日でもう何十回目かわからない。
『ずっとずっと好きでした!よかったら……!』
入学式の日、先輩に告白してから
『無理』
初恋が秒で散ってしまって半年が経とうとしているけどそんなもの関係ない。
私の先輩への愛は増すばかりだ。
「如月先輩!」
ずらっと靴箱が並ぶ生徒玄関。
帰りのHRが終わった後、誰よりも先に教室を飛び出して一目散にここへきた私は、
階段から降りて来る彼の姿を見つけて、大好きな名前を呼んだ。
そう、待ち伏せというやつだ。
顔のパーツ全てが整ってて綺麗で、
顔の小ささと身長の高さは、日本人離れのスタイル。
きっと、道行く女子なら全員が立ち止まって振り返るだろう。
「はぁ…」
名前を呼ばれた先輩は、声の主が私だと気付くと大きくため息をついてから明らかに嫌そうな顔をして、
歩くスピードを緩めることなく前を通り過ぎようとした。
「ちょ、ちょ、ちょ!先輩!呼んでます!私、1年5組の来原 桃です!」
この挨拶も今日でもう何十回目かわからない。
『ずっとずっと好きでした!よかったら……!』
入学式の日、先輩に告白してから
『無理』
初恋が秒で散ってしまって半年が経とうとしているけどそんなもの関係ない。
私の先輩への愛は増すばかりだ。
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