こっち向いて笑って、先輩!


「もしかして…桃ちゃんの好きな人って…如月先輩…とか?」


ふわふわした可愛い系の女の子が遠慮がちに聞いて来る。


もしかしてって、なんですか。
入学した時からずっとそうなんですけど。


それから半年経とうとしてるっていうのはちょっとゾッとする。



「うん。私の好きな人は如月先輩だよ」


「はぁー?!」

「まじか桃!」

「ガチかーい!」


「え、いや、まじですけど。ガチですけど」


みんなの反応に戸惑いながら、そう答える。


「桃はただのファンだと思ってたよ」

「って言うか、やめときなって」


「…ぐっ、え、なんで?!」


びっくりして口に入れてたミートボールが気管に詰まりそうになった。


「だって、無理だから」


「無理?」


「如月先輩、学年1可愛い子が告白しても付き合わないって噂だよ?桃じゃ無理だよ」


「え〜そんなハッキリ言わなくても!」


厳しいみっちゃんでさえ、そんなこと言わなかったよ!いや、心の中では思ってたりして…。


でも!でもでも!


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