こっち向いて笑って、先輩!


「前より先輩に近づけたことで、知らなかった先輩の一面を知ってしまったといいますか」


「なんだ。ずっと前髪触ってるとか、歯に常に何か挟まってるか、そういう一面を知って幻滅しかけたか」


「ち、違うよ!全然違う!むしろ前より断然かっこいい!人類最強のイケメン!そんな一面1つもないから!」


「じゃあ何よ」


みっちゃんは、そういってソフトクリームのコーンをかじった。


「先輩が、彼女を作らない理由、とか?美人で性格がいい子が寄ってくることなんて、あの如月先輩のことだからざらにあったと思うんだ。現に、学校で一番かわわいいって言われている人に告白されても付き合わないって人だし」


もし、先輩の中にすごくすごく大切な人がいて、その人が忘れられないんなら、私にはやはりその壁を乗り越えるのはすごくハードルが高い。



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